見どころ

大学講義を
展覧会で「履修」!

美術の秀才・天才が集まる東京藝大。いったい学内ではどのような授業が行われているのか? 実習から座学まで、藝大での美術教育の一端を体験するまたとない機会。展覧会のために考えられた様々な「講義」を、美術館の中で「展示」する初めての試みです。「絵画基礎演習」や「西洋美術史概説」というような講義を、展覧会を見ることで「履修」できます!

夏期集中講義として、
夏休みの体験学習として

大学講義がテーマの本展ですが、大人から子どもまで、実際の美術作品を中心に分かりやすい内容となっています。親子で楽しめる体験展示も複数用意。また、会期中にはワークショップも実施予定。興味のある講義を深堀りして、夏休みの自由研究にしてはいかがでしょうか?(ワークショップの内容は後日公開予定)

ホンモノで美術の
「ミカタ」を学ぶ!

授業形式といっても、スライドによる講義ではありません。小倉遊亀の代表作「径」をはじめとする名品の数々を含むホンモノによる授業です。黒田清輝、和田英作、平櫛田中ら歴代教授や、藤田嗣治ら卒業生たちの作品に加えて、ゴッホから学生たちの作品まで、バラエティーに富む藝大コレクションを通じて美術の「ミカタ」を習得できます。

講義一覧

  • 1限目

    絵画基礎演習
    模写してわかる油絵のミカタ

  • 2限目

    日本近代美術史概論
    名作で学ぼう日本の洋画

  • 3限目

    西洋美術史概説Ⅲ
    西洋のかわいい?絵

  • 4限目

    日本美術史特講Ⅱ
    日本美術の大事な話

  • 5限目

    日本画研究Ⅰ
    絵巻の模写はこうする!

  • 6限目

    彫刻保存特殊講義
    藝大式、仏像のお医者さん

  • 7限目

    特別鑑賞演習
    動物の目で作品を見てみよう

  • 8限目

    クリエイティヴ・アーカイヴ演習
    見て、触れて、言葉にして

  • 9限目

    地域文化研究
    タイムスリップ! 画家たちがいた東京

  • 10限目

    近現代作家論
    フジタを知っていますか?

  • 11限目

    リサーチプロジェクト演習
    ある中国人留学生の物語

  • 12限目

    版画制作実習
    なぜ? ゴッホのプレス機が藝大に

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1限目

絵画基礎演習:模写してわかる油絵のミカタ
「まねぶ美術館 ~模写でよみとく美の手とこころ~」
宮本武典(絵画科油画専攻)

黒田清輝「トゥルプ博士の解剖講義」
1888年 東京藝術大学蔵 レンブラント・ファン・レイン原作

西洋画の教育手段として重視されてきた"模写"。黒田清輝など偉大な先達の作品と現役生たちの模写の取り組みを展示する。模写を通して、「美のこころ」がどのように解釈されたのか。藝大生の「美術の"ミカタ"」に迫る。

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2限目

日本近代美術史概論:名作で学ぼう日本の洋画
「西洋美術に出会った日本 工部美術学校から東京美術学校へ」
熊澤 弘(大学美術館)

幕末から明治期の日本における西洋美術との出会いと成り立ちを概説。「洋画」誕生の過程で、工部美術学校とそれに続く東京美術学校(藝大美術学部の前身)が果たした役割について、藝大コレクションの作品や資料と共にふりかえる。

和田英作「渡頭の夕暮」
1897年 東京藝術大学蔵

原田直次郎「靴屋の親爺」
1886年 東京藝術大学蔵(重要文化財)

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3限目

西洋美術史概説Ⅲ:西洋のかわいい?絵
「東京藝大で教わる西洋美術の見かた 
女性画家ラグーザ玉の戦略」
佐藤直樹(芸術学科 芸術学専攻)

工部美術学校の指導者だったイタリア人彫刻家・ラグーザの妻、ラグーザ玉の生涯を辿る。その作風の変遷から、西洋のアカデミックな美術教育を受けた彼女がどのような戦略でイタリアや欧州の画壇で活躍していったかを探る。

清原玉「ラグーザ像」
制作年不明 東京藝術大学蔵

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4限目

日本美術史特講Ⅱ:日本美術の大事な話
「岡倉天心『茶の本』を読む」
古田 亮(大学美術館・総合監修)

東京美術学校の創設に深く関わり、近代日本美術の発展に貢献した岡倉天心の著書『茶の本』を通して日本の美術や文化を彼がどのように解釈・紹介したかを学ぶ。同著に着想して作られた工芸科の三上亮教授の新たな茶碗も展示し、日本美術の伝統と創造の奥深さに触れる。

平櫛田中「五浦釣人」
1943年 東京藝術大学蔵

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5限目

日本画研究Ⅰ:絵巻の模写はこうする!
「古典模写 -国宝絵巻をうつし、まなぶ-」
髙島圭史(絵画科日本画専攻)

澤田かおり「「源氏物語絵巻」第五十帖 東屋一 模写」
2008年 東京藝術大学蔵

東京美術学校時代から日本画教育の基礎として伝統的に学ばれてきた古典絵巻の"模写"。それは、今日でも現役の学生のカリキュラムに組み込まれている。「上げ写し」という技法を、作業現場の展示や実演を通して紹介し、学生たちの研究成果を展示する。

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6限目

彫刻保存特殊講義:藝大式、仏像のお医者さん
「模刻から学ぶ仏像の保存修復」
岡田 靖(文化財保存学専攻)

右)信太司「快慶作大日如来坐像による木彫仏像技法研究」 1987年 東京藝術大学蔵
左)快慶「大日如来坐像」 鎌倉時代/12世紀末-13世紀初 東京藝術大学蔵

仏像など彫刻の保存修復には欠かせない"模刻"について、その目的や意義を、歴史とともに分かりやすく紹介。藝大コレクションの中でも屈指の名品である快慶の大日如来坐像を中心に、原作とその模刻の比較や近年の科学的な調査を重視した修復の手法などを体験的に学ぶ。

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7限目

特別鑑賞演習:動物の目で作品を見てみよう
「藝大美術館に住む動物たち」
丸山素直(デザイン科デザイン専攻)

動物をモチーフにした様々な作品がならぶ展示室。「かわいい」という素直な感覚からスタートし、表現の意図、制作当時の文化や環境などに目を向けていく。美術作品を自分なりの視点で楽しむことを肯定し、自分と作品や作家との距離を縮めていく鑑賞体験を目指す。

鍵野壮太「polka dots」
2007年 東京藝術大学蔵

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8限目

クリエイティヴ・アーカイヴ演習:見て、触れて、言葉にして
「鑑賞体験におけるデジタル技術の可能性」
田口智子・倪雪(未来創造継承センター)

AI解析による最新の美術鑑賞アーカイヴを紹介。作品を見た時の印象や、素材の感触の感想を、AIで整理・蓄積したアーカイヴを通して、他者との違いや自身の作品鑑賞の変化を実感する。アーカイヴの新しい可能性にふれる。

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9限目

地域文化研究:
タイムスリップ! 画家たちがいた東京
「大正~昭和初期 東京の文化的変容」
村上 敬(大学美術館)

今から100年ほど前、東京美術学校を取り巻いていた時代の雰囲気を、作品から体感する。変わりゆく都市環境や生活様式、その時代の人々の心的傾向や時代精神は、どのように作品に反映されているだろうか。

和田英作「野遊び」
1925年 東京藝術大学蔵

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10限目

近現代作家論:フジタを知っていますか?
「生誕140年 藤田嗣治 日々の記録」
古田 亮(大学美術館・総合監修)

日本を代表する洋画家・藤田嗣治について、特に東京美術学校時代を中心に理解を深める。天才と呼ばれた画家の若い時期の苦悩や努力そして、学生時代に藤田が受けた指導や卒業後の制作について一次資料を基に学ぶ。

藤田嗣治「自画像」
1910年 東京藝術大学蔵
© Fondation Foujita / ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo, 2026 E6338

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11限目

リサーチプロジェクト演習:ある中国人留学生の物語
「東京藝術大学と中国人留学生~胡根天の留学と帰国後の活動~」
牛島大悟(先端芸術表現科先端芸術表現専攻)・倪雪(未来創造継承センター)

20世紀初頭に東京藝大に留学した胡根天を調査するドキュメンタリー仕立ての映像作品を上映。いち早く西洋画教育が実践された日本への留学生が媒体となり、アジアに西洋美術が広がった流れと、芸術が国や地域を越え交流を生み出してきた歴史を知る。

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12限目

版画制作実習:なぜ? ゴッホのプレス機が藝大に
「ゴッホがつなぐ日本と西洋の版画」
三井田盛一郎(絵画科油画専攻〈版画〉)&熊澤 弘(大学美術館)

左)版画印刷機 18世紀初頃 東京藝術大学蔵
右)フィンセント・ファン・ゴッホ「ガッシェ博士の肖像」 1890年 東京藝術大学蔵

実際にゴッホが使用した貴重なプレス機。なぜこのプレス機を藝大が所蔵しているのか、その足跡をたどるとともに、実際の制作過程を通して、デューラーから現代作家まで西洋と日本の銅版画の歴史を作品とともに辿る

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プレスの方へ

「藝大式 美術の"ミカタ"」広報事務局(株式会社リリオ)

担当:仁地(にんち)・川上

E-Mail. geidai_mikataten@lirio.biz

TEL.03-6438-9195/FAX.03-6438-9196

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